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もしアークスに戦う理由を聞くと一部変わった者を除いて大抵は宇宙の平和のためとか船団を守りたいとか偉そうことが答えでしょう。長年の戦争で疲弊した彼等は経験を重ねたほど元の理由を見失いやすいから。でも大丈夫、終わりが見えない戦いと尽きのない暗闇の中でも時に希望の明かりはいる。私は何という幸運だ、ボロボロだがその眩しい輝きを掴んだ。

宇宙なんかどうでもいい、船団なんかもしらない。私の戦う理由はたった1つ、大好きな人たちが幸せになれるためです例え代償は私の全てであろうと......

私は誰?自我紹介しましょう!私は元アークス、キネの先輩、ゆいちゃんの師匠、けんやの妻、みあんこの妹。そして、宇宙万物の敵、【深遠なる闇】である!

新光暦239年 8月 31日
地球

「敵わないとは知っていたが、まさかここまで無様とは......」

四肢も見事に切断され、キャストとして心臓となるコアユニットすら貫通された。身動きと取れず、死の訪れを待つしかできなくなった。

「もぉ、制服だけでも許して欲しがったけどーお気に入りなんだから」

「言ってないそっちが悪いよ」

私をこんなにもひどい目に合わせるやつはここに突っ立ってる私の顔をしている女の子。いや、正確に言うと「それ」は兵器であり、人からにも物扱いしかされてない上に無性別でしょう。

「なんで反撃しなかった?」

先ほどの戦闘ではエーテル兵器の彼女がその特有の具現能力を使いこなせてお姉ちゃんの姿に変えた。堂々と敵の目前で変身したが、見た目も声が完璧に再現した。

「だってさ、万が一本人に傷ついたら妹失格じゃない?リスクがすぎよ」

「殺されるとわかっても?」

「そういうこと」

私の命なんかよりお姉ちゃんの髪の毛一本の方が価値がある。お姉ちゃんを危険に晒すことを避けられるならどんな代償を払っても構わない。

「こんなにも愛られてる人は一体どんな方でしょう?会ってみたくなった」

「会えるよ提案に乗ってくれば」

「ふっ、乗ってあげましょう。それではお先に失礼します」

言いたいことを言い残した彼女はすぐエーテルの霧と化し、姿をけした。敵である私から言うのはちょっとアレなんですけども、エーテルがある場所限り自由にテレポートできるのは羨ましいです。アークスの転送はテレポーターが必要し、ジャミング」を受けて変な場所に飛ばされることもあって正直困った。もちろん、そんなどうでもいいことはすぐ命が尽きる私には無関係です。

「緑いっぱいのどころに置かれたのはありがとうな」

アークス本隊の戦闘にも気になりますが、こんなボロボロな私じゃできることはない。「深遠なる闇」の力が使えなくなっただけで私はこんなにも無力だ。せめて影の中でお姉ちゃんを見守りたかったというのに。お姉ちゃん......いろいろと、ごめん、ね。

ふっと、こっちに走ってる人影がいた。ずっと、ずっと見慣れた私の大好きな人。

私を包めるような暖かい腕は私を支え上げた。私は顔を逸らした。

「今の私を、見ないで。こんな醜いな機械を見るなよ」

半分の顔は削りされ、皮ふがなくなったどころは本当の姿へ戻った。血管も骨も目玉ない、その代わりは無数のケーブルと金属の骨と血色に光るカメラの構成ーー鉄くずの姿。

「醜いなんかないよ。唯は美しい、とても、とても美しいよ」

強引に反抗できないの私に顔合わせて、お姉ちゃんは言う。

「唯、まだ私のことをお姉ちゃんとして思ってくれてる?」

「あ、当たり前じゃないですか?お姉ちゃんはいつも私のお姉ちゃんです。」

「うん、うちもずっと唯を妹にするつもりよ。例えなにが起こっても、唯が如何なる姿になっても、どこに居ても、いつまでも、ちょっと悪い子でも、唯は大事な妹です」

心が溶かれるそうになるほどやさしいな目でお姉ちゃんは私を見る、そして返事を待っている。

「お姉ちゃん、ずるい」

「え?」

近くに見られると目を逸らせなくなって、誤魔化せなくなるじゃないですか?

「甘すぎ言葉を聞いちゃったらもう逝き惜しくなりますよ?せっかく覚悟したのにー 今こそ話すね、本当のことを、全部、隠せずに」

「うん、ちゃんと聞いてると」

すべては深遠なる闇討伐作戦から始まった。わざと深遠なる闇を意図的復活させ、不完成な状態で完全に倒すという計画自体は問題ありません。ただ、器が間違えただけ。お姉ちゃんが適正によって器に選ばれた時から私は悟った、身代わりにすることを。なぜなら、お姉ちゃんが私の陽だまり、私の希望、私の生きる意味。裏切者と言われても構わず私は同じ特務チームの仲間を襲った。結局闇の種は二つ割れて、二つの深遠なる闇を生み出した。

アークス艦隊は壊滅的、私とお姉ちゃんもかなりの傷をうけ、ナベリウスの壊世区域へ逃げた。ハガルが地球に不時着したのはまったく想定外の事故だった。お姉ちゃんの「浄化」のため、しばらくお姉ちゃんを監禁して、負のフォトンをすべて私に移るまで一歩も出させなかった。

深遠なる闇はダークファルスと同様に特殊能力が与えられる、私の場合はタイムリープでした。それを活かす、私はさまざまな未来を覗いた、ではなく、この身で経験したのです。辿り着いた先は絶望と、さらなる絶望のみ。お姉ちゃんが殺されるか、ハガルが全滅か、二つしかない。お姉ちゃんが亡くなるのは無論行けません、ハガルが滅ぼされたらお姉ちゃんが悲しくなるからアウト。仲間たち、お姉ちゃんが命落としてしまった光景を何度も何度も見尽くすあとに私は賭けをした。

「私一人だけが犠牲になれば未来変えられるでしょうか?」

「そんなことしなくてもいいのに」

「お姉ちゃんに言われたくない、そっちこそいつも全部1人で背負ってじゃん!」

「姉妹同じか~ そうだな、姉妹だもの」

バカ者!って怒られるかと心の準備はできていたが意外とお姉ちゃんは怒らずゆっくりと頭を撫でてくれた。お姉ちゃんの手の感覚は懐かしく心地いい。

「怒らないの?」

「するわけないよ。これほど思ってくれる妹がいると逆に褒めてあげたいところでう。ありがとう、唯、思ってくれて」

ありがとう、5文字構成の感謝を表す言葉、シンプルで誰でもい言えるし、毎日言われる言葉。だが、私は満たされた、たった5文字のありがとうに。もしかするとお姉ちゃんからこれを聞くために今まで戦っていたではないでしょうか?もうやっと口惜しいこともなく最期を迎える。

ゆったりと吹く涼しい風と運ばれてきた芝生の香りはまるで森あせ私のために喜んでくれるそう。重ね重ね、同じ時間を無限に延長した終わりのない旅の尽きに私は辿り着いた。好きな人、お姉ちゃんの元に。

そして、幕引きだ。

「別れのトキ、ダね、おネえちゃん」

「待って!いくな、仲直れたばかりじゃないですか?」

私は答えない、答えることができなくなっちゃったから、聞くことさえー。

ごめんなさい、悲しませるつもりはなかった、誰も知らないまま一人でゆくと思っていた。私が亡くなるという現実はこれからお姉ちゃんが受け入れないといけません。思い出さえ残ればずっと一緒にいるなんで嘘は言いません。だって、思い出を思い出しても、もう話すことも抱き合うことも支え合うこともできない。

でもね、それでも忘れないでほしい、お願いです。自分勝手かもしれないけど、妹のわがままを受け止めてくれるよね?

ねぇ、お姉ちゃん。私のことを一度でも家族以上に見てくれた?私の恋心は伝わった?そういう質問は口から出られず、答えられることもない。

でも、わかっているよ、お姉ちゃん。最初から、この物語が始まる前に知っていた。

大好きだよ、お姉ちゃん、幸せに居てね。さようなら。

そして、叫び続くお姉ちゃんの懐に私は沈んでゆく。

ただ、落ちて

落ちて

落ちて

暗黒の底まで。

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新光暦239年 9月 30日
地球 軽井沢


アークスとマザーの大戦は結局ハガル側が敵本部を占領したことによって終了。双方はすべての争いを直ちに中止、手を繋いで友好関係を築くと誓う停戦条約を結んだ。ハガルはやっと侵略者から来訪者として認めてくれた。唯の努力は無駄じゃなかった。

「おはよう、唯、今日も一緒に頑張ろう」

あの後、うちは唯のコアを回収した。壊されたものの、日差しの下にピカピカする赤く透明なクリスタルボールは世界一番綺麗なもの。うちはそれを職人に頼んでネックレスにした。これで、ずっと妹を忘れられずにいられる。

急に、唯の心臓が宙に浮かべてうちをどこかへ誘うそうな前へ飛びかかっている。わかる、これ唯が導いてくれてるんだと、絶対に。

うちはネックレスを首から取り除いて飛ばさせる、それを追いて走る。他のアークスに変な目で見られても構わず、ただ走って走って急ぐんだ。

導かれる先は埃だらけで機能できそうもない古いキャンプシップのテレポーターです。

うちは不安を捨て、身を投げ込む。再びかわいい妹と会うために。

目を開くと白いチャペルがいた。石造の本体前は白いピラーに支えられたガラスエントランス。新緑の森中でチャペルはより一層引き立つ。純白で人に神秘的、無垢、純潔なイメージを持たせる綺麗な場所だ。

「唯は......ここにいる」

もう迷わない、妹を迎え他はない。うちは扉を引き開く。

真っ白の大理石の道の続く先はまた緑をバックにしたウッドステージにお似合いの男女が待っている。驚きのあんまりにうちは言う言葉も失った。その美しさを言葉にすることさえ侮辱になるほど彼女は、唯は美しすぎる。

会えた日からずっと黒い服が印象的な唯は今白いウエディングドレスでうちの前にいる。自慢のスタイルをアピールするビッタリのカットに乙女の花パターンとレースのドレス、そして腰に及ぶ金髪を降ろしてヴェールを被った花嫁さん。しかし、衣装よりも愛しいのがある。心の底から幸せの笑顔こそがこの世にかけがえのない一番に美しいもの。

「お姉ちゃん、お願いね」

そう言った唯はうちに微笑んで、またこれから人生を託す男に向く。

「なんだぁ~ そういうことか」

唯は自分が幸福を掴んだ瞬間をうちに見届けてもらいたかったんだ。うちは姉として、見届けなきゃ。

「汝けんやはこの女を妻とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、健やかなる時も病める時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、妻を愛し、思い、敬い、慰め、助けて、妻のみに添うを、神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか?」

「もちろん、誓うぞ」

汝唯はこの男を夫とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、健やかなる時も病める時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、夫を愛し、思い、敬い、慰め、助けて、夫のみに添う、神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか?」

「私は......」

唯はすぐに答えられなかった、なにかを待ってるそうでうちを見てる。もぉ、こんなことはうちの許可はいらないよ。

「唯の選んだ人なら」

「うん!」

どうやら望んだ答えを得られた唯は嬉しいそうにもう一度けんやに向いて、目を交わす。

「誓います」

そして、頬は赤くに染められながら目を逸らして誓うって言いました。

うちの前では恥ずかしいかもしれないがけんやに無理やりに顎を押し上げられて誓いのキスをされた。

「おめでとう、ゆい。それと、おかえりなさい」

「うん、そうだね。こういう時は...ただいま、かな」

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新光暦239年8月31日
地球


「わたしが代わりになる?どういうこと?」

「エーテル兵器のあんたって自由に姿を変えるじゃない?私の記憶もあればバレることなく『ゆい』として生きることができる」

「たしかに魅力的な提案だが、そっちらはなんも利益はないでしょう?なぜ......」

「違うよう、もちろん得られることは大きいよ。私の生きる意味と言っても過言ではないほどね。」

彼女はアークスの敵であろうと、利用されるだけで罪がない。生まれからずっと兵器として使われ、実験と戦闘を繰り返した。生きてる喜びを味わう機会もなく殺されたら悲しいすぎ、私なら救ってあげれる。どうの道大半の力を失った私は長生きできないから。

「よく考えてね。時限は私があんたと倒すか、あんたが私を倒すまでよ!」

私は愛剣を抜く、彼女の繰り返す運命を断ち切ってあげる。

Fin


最終回読んでくれてありがとう!ほんとうはさーもう書けないって決めたけど、せめてちゃんとした終わりをあげたいなって。じゃないとゆいにはフェアじゃないもんね。いつもどおり今回も淡井さんのイラストでした~パチパチ~

こういう終末なんだけどどうだった?口に似合いましょうか?淡井さんが見た時はゲッドエンドだと思ったけど本当はこれ......バッドエンドなんです。まぁまぁグッドかバッドか、読者の考え次第かなw ねぇねぇ、あんたはどっちだと思う? そういえば12.5話でゆいは戻ったら式挙げたいって言ったね、ある意味ちゃんと約束守った良い子ね!

これで本当に本当にこれで最後だから、これは本来第20話の予定だから、残った5話を書かなくてごめんなさいね。

最後は近況報告ですー ご覧の通り元気で生きています∼ ここの半年はやっと幸せになれた気がします!(あとで教えるからw) 
終始物語はお姉ちゃんを縛る(いい意味で、そこは深い理由があって)<それでも守りたい>と違って友達に感謝の気持ちを表したい作品なんです。と言っても......登場したみんなとはあんまり連絡とってないね(・_・;) したくないじゃなくて話題がないからさ...... 夏休みの時に東京で一ヶ月のインターンをしましたよ、楽しい時間でした。 

そして∼∼彼女出来ました!パチパチ!去年の8月末のことなんだけどw ちょっと複雑かもしれないが2年前に付き合い始めた友達二人が居てー 別れたあとの数カ月後女の子の方は私の彼女になった。 

別にNTRなんかじゃないからね! そういう陰険キャラじゃないもの! 本人からの話でその時は私にも好感があるが私はそう見えないから好かれてないと思った(演技うますぎたのか?!くそ!) 二年前付き合い始めたら彼氏より弟が増えた気がしてて、愛されている感じもないから結局は喧嘩しちゃって別れちゃった。(喧嘩の時は私も仲直りように手伝いたからな!) 

モデル並みの顔とスタイル、そして巨乳は全部なしw 
普通の顔で胸なんで存在しない。 だけど私のことを心奥から大好きだからそれでいい、もちろん私も彼女が大好きだよ。リア充話題はここまで、そろそろ終わりを向かいましょう!

ほうとうにほんとうに、最後までありがとうございました! またどこかでお会いしましょう!